『ユージュアル・サスペクツ』 ブライアン・シンガー 1995

今これを観てみて結末に驚く人は、よほどのノンタンです。
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 今後の展開がどうあれ、日本代表が一勝したことは喜ばしいのでございます。今回の代表は駄目だの弱いだの終わってるだのと言われた中で戦った姿にぼくは打ち震え、キーパーの川島選手が「絶対にこぼさないぞ!」とばかりボールを抱く姿に目頭が熱くなったのであり、あの岡田監督がガッツポーズを見せた瞬間に感動したのであります。今後の展開はどうあれ、「どうせ一勝もできない」的に斜に構えていたやつらを、ぼくは心底侮蔑するのであります。

 さて、最近は映画の話をする気が起こらなくなっていてもっと観ねばザビだと思います(「観ねば」という言葉と「ミネバ・ザビ」を掛けている)。『告白』とか『アウトレイジ』とか観ねばザビです。

 さて、『ユージュアル・サスペクツ』は評価の高い作品でアカデミー脚本賞も受賞しているそうなのですが、いわゆる大オチの部分はかなり早めにわかってしまいます。ある描写とあるキーワードによって、これはもうどう考えてもそうなのだろう、と思っていたらまさにその通りだったので、残念と言えば残念でした。あのオチで驚かせようとしていたのなら、あの描写とワードを出すべきではなかったんです。ヒントは、冒頭の描写と、「あいつがやたらと気にすること」です。後は何も要らないくらいです。

 というか、脚本上結末はあれしかあり得ない、という意味では、大オチという呼称は適切ではないかもしれません。子供は騙されましょう。でも、いい大人があのオチに驚かされているなんて、そのほうが驚きです。作劇上、あの結末以外を用意するほうが難しいのです。

 ともあれこれは15年前の映画ですから、あくまで今観てみれば、ということです。当時の観客がどういうリアクションだったかはわかりません。しかし、今となれば結構いろいろな映画に越えられてしまっています。虚実の皮膜の部分で言うと、『ファイトクラブ』のような大胆な作品が生み出されてしまったし、オチの美しさで言うなら『SAW2』を挙げればよいでしょう(ぼくは今もって世間的に『SAW2』の評価が高まらないのが納得いかない)。

ガンアクションの部分についてもねえ、いやはや映画というのは本当に洗練を続ける表現ですから、本当にハードルが高まっているなと思います。パトカー襲撃のくだりとか他の襲撃シーンも、別に優れたものとは思えなくなっている。ぜいたくな話ですが。90年代というのが時代的に微妙なのかもしれません。もっと古くなれば、その時代特有の表現に味わいが感じられたりするんです。70年代の映画は邦洋問わず、血糊がペンキ丸出しなのですが、それはそれで味だったりするんです。ロメロゾンビが今でも愛されるのは、そこに味があるからだと思います(『ショーン・オブ・ザ・デッド』で終止符が打たれたように思いますが、さて、ロメロの新作やいかに。観ねばザビ。)でも、90年代はねえ、まだそこまで熟成されていないんですねえ。

 最近はあまり映画の駄話をする気にならなくなっているので、この辺で。いいんだか悪いんだか。もっと新作を観なきゃね。
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by karasmoker | 2010-06-15 05:09 | 洋画 | Comments(0)
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