『学校の怪談2』 平山秀幸 1996

1ほどのラッシュはなく、残念。前田亜季のかわいさがいちばんの収穫。
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『HOUSE』を観たらふと『学校の怪談』を観たくなり、1は既に観ているので2。
観ながら思い出しましたが、2も映画館で観た記憶があります。ああ、なんかこのシーン覚えているな、と脳裡をくすぐられる感覚がありました。

 ただ、強く焼き付いていたのは断然1のほうだったのですね。2は序盤のほう、もののけが出てこない段階のシーンのほうを覚えていた。つまり、2には1ほどのキラーショットを感知しなかったのが当時のぼくで、なるほど今観てみてもこれは1に比べるとちょいと劣るかなという印象です。

1も2もそうなのですが、これはホラー映画ではありません。ジャンルわけするならば、モンスターパニック映画と呼ぶほうが適切でしょう。子供が怪異に巻き込まれても、殺されたりすることはないし、過激な表現もありません。お化け屋敷を楽しむ感覚で観るべき映画と言えます。

 前作の舞台は街の中の学校。新校舎に対比される木造の旧校舎が舞台でしたが、本作では田舎が舞台。東京から塾の合宿でやってきた子供たちと、地元の子供が、肝試しの最中に学校に迷い込んでしまい、きゃあきゃあ、という筋立てです。
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前作のお化け屋敷に比べるとパワーダウンしている感が否めません。そう考えるとやっぱり1はなかなか詰め込みがしっかりしていたなあと思います。学校の怪談に出てくるようなモンスターを連射して、くまひげさんをボスの位置に据えて、中盤からは怪異のラッシュがありました。2はややその辺が間延びしている印象がありましたね。いちばんわかりやすいのが西田尚美と米倉斉加年のシーンで、彼らは結局学校に入りもせず、別段物語に絡んでいない。一応保護者的に出てきただけで、あれを省いてもうちょっと密度を高めることが可能だったように思えてしまいます。
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 結構ギャグ路線が強いんですね。それはそれで楽しいんだけれど、1のようなキラーショットや、子供たちがパニックに巻き込まれる快楽は乏しい。もっといろいろネタがありそうなんですけどね、1で結構おいしいのを使っちゃったのかなあと残念でした。岸田今日子の使い方にしても、しょぼしょぼーんでしたね。1のくまひげさんみたいなスターにならなかった。
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 本作のスターということで言うなら、これは前田亜季です。前田亜季がとても可愛いです。迷い込んだ普通の女の子として出てくるのですが、どうせなら彼女の登場シーンをもっと増やしてほしかったですね。彼女を中心に据えてくれれば、ああ、どうなっちゃうんだろう、はらはら、というのがもっと高まったはずなのですが、わりと脇役です。登場シーンが多いのは竹中夏海という人ですが、この子は川平慈英に似ています。川平慈英に似ている少女が走り回ってもそんなに楽しくないのです。中盤は前田亜季不足に悩まされながら観ることになりました(あほ)。
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 しかし考えてみるに、前田亜季という人はそんなにフィーチャーされないですね。子役時代は『天才てれびくん』に出たり『さんま大先生』に出たりしていたようですが、大人になってからはバラエティに出ることはほぼ無くなっています。それは女優として大変真っ当であるなあと思うわけですが、じゃあ女優としてたとえば蒼井優や宮崎あおいのようにもてはやされるかというとそうでもなく、なんというか、もうちょい皆さん、彼女を愛でようではありませんか。そういえばCMのイメージもないですね。ウィキでチェキしてみると、どうやら90年代にはたくさん出ていたようですが、ここ10年ほどは数えるほどしか出ていないようです。ふうむ、本人の意向もあるのかもしれません。単純なオファーの問題でしょうか。その辺は知りませんけれども、ほいほいとCMに出て行く「女優」とはやはり違うのであります。バラエティにもCMにも出ない女優を大事にしなくてはなりません。それでこそ女優なのであります。にわかになぜだか前田亜季熱が高まりつつあるので、そのうち『最終兵器彼女』でも観てこましたろかい、という気分です。
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 映画に戻ります。
 本作に足りないものは、ラッシュです。次から次へと迫り来るもののけラッシュがないんです。一個ネタを出したらしばらく休み、その後また出して休み、という感じになってしまい、勢いがつかないのです。いいネタは1で結構使ったきらいもあるから仕方ないのですが、人面犬の置き位置ももったいない。あれはずっと校舎内に置いて、マスコット的に使えばよかったのに。それと、いちばん大きなもののけが、これまたくまひげさんに比べたら弱いんですねえ。何であの変な人形にしたのか、あれには何の伏線もなかったから、観ていても思い入れられない。最後はそれなりにどどんがどんとなっていくんですけれど、中盤でのおばけに満腹感がないため、え、もうクライマックスなのかい、今回のコースはメイン料理が弱いなあと思ってしまいます。
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 字面で観ると酷評しているように読めますね。実のところ、そこまで厳しく言う気はないのです。要するにぼくとしてはもうちょっと前田亜季を出してほしかっただけと言えばそうなのですけれども、いざ書き出すとこういう調子の捉え方になります。なまじ1に惚れているだけにね。土台子供向けのお化け屋敷映画ですから、本当はそこまでうるさく言う必要はなくて、それなりに笑って楽しめばいいんです。だから別にこれはこれでよいのです。ただ、1には及ばないというのは確かです。

 3はおそらく観たことがないのですが、『ガメラ』の金子修介監督で、前田亜季も出るようですね。だったらチェックしなくてはなりません。今日はこれまでです。
 ひひひひひ。
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by karasmoker | 2011-10-27 00:00 | 邦画 | Comments(3)
Commented by 朱文向 at 2013-02-02 19:09 x
学校の怪談
Commented by tako at 2015-06-01 16:46 x
じゃああなたがこれ以上の作品を作って優秀作品賞でも取ってみて下さい。
文句言う人に限って自分は実力がない。

Commented by 辰夫 at 2015-06-02 20:27 x
大阪弁で言うなら映画は批評されてナンボですよ。
あーだ、こーだ、言ってる時間が楽しい。
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