マスカッツ新メンバー、加入の意義【市川まさみ編】

SODはDMMとの競争ではなく、共存に舵を切ったのでしょう。
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 新メンバー情報が解禁されましたので、それがいったいどのような意味を持つのか、考えてみたいと思います。
 古川いおり、白石茉莉奈に続く、SOD本家からの参加です。特に市川まさみはもともと、触れ込みとして「SOD女子社員」だったりするわけですから、いよいよSODグループとマスカッツのパイプは強いものになったと言えます。今後も供給が期待できるわけですね。
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 前にも書きましたが、これは初代の頃には実現しなかったことです。初代の頃はおよそ例外なく、DMMグループ系(正確には現・CA系)の女優のみで構成されていたからです。ではなぜ、SODの女優がDMMのグループに入るようになったのか。両者の歴史に軽く触れつつ、考えてみましょう。

 DMM系、SOD系とは何か。要は会社の違いですけれども、ゼロ年代以降の両巨頭はこの二つです。一時はまさに、「ライバル関係」というべき時期もありました(およそ今から10年前が、伯仲期ではないかと思います)。
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 SODは90年代後半、「インディーズ系メーカー中興の祖」として急成長を遂げました。ゼロ年代前半には社長の高橋がなりが「マネーの虎」で注目を集めたり(ぼくも大好きでした)、マジックミラー号などの企画ものが当たったり、ゼロ年代後半にはアダルトグッズのTENGAが話題になったりと、業界を牽引する存在となりました。
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 かたやDMMはその母体を「北都」と言いまして、当初はそれほど注目を集めていたわけではないのですが(メーカー名をあまり出さないという戦略がありました)、こちらも90年代後半から大きく成長を遂げます。
 
 そしてゼロ年代以降には、AV業界を席巻するようになります。
 カギは二つ。ひとつめは単体女優メーカーのブランド化、ふたつめは映像配信サイトを軸とするビジネス網の充実です。この二つを組み合わせつつ、外部メーカーも取り込んでいくことで、成功を収めました。ひとつめについていうと、とりわけ成功を収めたのはエスワンというメーカーです。蒼井そらを筆頭に次々と美少女系女優をブレイクさせ、時には外部から移籍させ、業界売り上げ1位を記録しました。この成功なくして、マスカッツはなかったと言えます。
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 エスワンは、単体AV女優のブランディング、わかりやすくいえば「アイドル化」をよりいっそう進めました。単体というもの自体がそもそもアイドルを志向しているわけで、DMMの戦略はここにおいて、大きな果実(マスカット!)を実らせたのです。

 実をいうと、SODはマスカッツよりも先に、それを試みているところがあるんです。マスカッツを仕掛けたマッコイ斉藤氏は、先にSODの番組をつくっているんですね(初代のかすみ果穂も出ていました。マスカッツでのっけからかすみ果穂が重用されたのは、マッコイ氏が彼女の実力を知っていたからです)。
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 ではなぜSODの番組はマスカッツたりえなかったのか。
 戦略の違いがあります。SODの番組は、どうしてもお色気路線に寄りかかっていたし、アイドルユニット的な一体感をつくれなかったし、なまじスタジオの外に出たりして中途半端な深夜番組になってしまった。かたやマスカッツはエロを前面に出さず、あくまでアイドル的に攻めようと心がけ、スタジオに完結させて空気感を高めた。なおかつ、マスカッツのほうはある種の物量作戦で、多くのメンバーを起用したのも大きいですね。むろん時代的なものもあって、SODの番組は早すぎたのかもしれません。ゼロ年代後半にはあのAKBが世を席巻し、いわゆるアイドルバブル、アイドル戦国時代みたいなことが言われるようになった。マスカッツは丁度そこに乗っかったんですね。SODも、範田紗々や長澤つぐみがいたりしたので、惜しい部分は多分にあったのです。

 SODの番組と、マスカッツの違いは、会社全体の戦略の違いを象徴しています。先に挙げたふたつめの要因。サイトとビジネス網の充実です。DMMは非アダルト産業へも積極的な投資を行い、成功を収めました。ここは非常に大きい。DMMは証券会社をつくってみたり、ツタヤのように一般作品のネットレンタルをしてみたり、楽天のようにネットストアを拡充させたり、とにかく多方面に展開しました。結果、グループ全体の売上高としては実に10倍近く、差が開くに至ったのです。

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 DMMはSODに比べて、非アダルト方面への進出に力を入れ、結果的にアダルト業界をも席巻することになりました。非アダルト方面でのビジネスの拡大、システムの拡充が、結果的にエロの分野をより強くした。初代マスカッツがあれだけのAVを擁しながら、露骨なエロに走らなかったのは、DMMグループの戦略に合致したものであったのです。

かくして、SODはDMMと「ライバル関係」ではなくなりました。むしろ、DMMとの共存を図ることが、SODの生存にとっても重要になったのです。「元SOD社員」がDMMのグループに入るというのは、なんというか、象徴的なことであるなあと思います。

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by karasmoker | 2016-04-13 03:00 | 恵比寿マスカッツ | Comments(0)
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