マスカットナイト 第28回放送分

小奥について、真面目に考えました。
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 初代の頃の好評企画、「小奥」の回でしたが、実質的には「かすみ果穂・はなむけの回」という色合いが強うございました。
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 かすみ果穂は初代において、バラエティレベルを引き上げた功労者でございます。一騎当千の勢いがあったというか、HRの平場でも企画ものでも、なんとかしてくれる強さがあったのですね。「かすみレディオ」という自身の冠番組も持っていたし、ネット番組の「裏マスカッツ」なんかでも活躍したし、観ていてとにかく安心感があるというか、信頼できる存在。マッコイさんが重用したのは大いに頷けるところでありました。うん、AV女優的身体性と、お笑い芸人的身体性を兼ね備えた希有な存在なんですね。この一見相反する、それでいて通底したものを帯びている二つの属性を、彼女は体現していた。
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 マッコイさんがその引退に際し、独壇場的に盛り上げたかったのもわかります。彼にしてみると、SOD時代から10年来の付き合いがあるタレント。その人が引退するという局面。また、かすみ果穂はAV女優としても、SODの専属から始まり、DMMに移り、最後はキカタンとしていろいろ出まくるという経歴を持つんですね。こういう人というのは、実はかなり少ないんじゃないでしょうか。業界貢献度という意味でも大きな人物なのです。初代から観ている人間としても、大変お世話になった感があります。一視聴者として、その引退に拍手を惜しまぬ気持ちでございます。
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 さて、ゆえにその部分を割り引いたうえで、今回の番組は考えるべきですね。番組全体のバランスとしては、かすみ果穂に寄りかかりすぎていた感はあります。ただ、そのスピリットを二代目に継承するという意味では、なるほど確かにこれくらいのバランスにはなるのかもな、と思ったりもします。

 初代の頃はなんとなく楽しんでいたけれども、あれから月日も経ち、二代目になってきて、いろいろと見えてきた部分もありますね、小奥という企画には。ぼくが見えているくらいですから、スタッフの皆様は当然わかっておいででしょうけれど。
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 細かい部分から言いますと、あのひれ伏しているスタイルは変えた方がいいです。初代の頃から思っていたんですが、あれはどうも美しくないです。それに二代目の場合は真面目なので、そっと顔を上げてこっそり笑う的なリアクションもあまりないでしょう? だから、あれはもう上げさせていいんです。誰かが指名されたら、その人が最初に顔を上げる。ワンテンポ遅らせて他の面々も上げさせる。カメラ的な部分は多少あるかもしれないけど、そんなのはどうとでもなるでしょう。笑い顔も映せるし、そのほうが絶対いいです。今後も小奥をやるかどうかわかりませんが、そこをどうするかはちょっと気になります。それとも、ひれ伏しているままのほうがいい強い理由が何かあるのか。あまり思いつきません。


 で、やってみてわかったと思うんですけど(わかってなきゃ困るんですけど)、阿佐ヶ谷姉妹とかスーブーとかを使っちゃ駄目なんです。理由は何度もここで申し上げていることです。今回いよいよわかったんじゃないですか? 女芸人だからですよ。
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 これを女芸人がやっても何も面白くないってことくらいはやる前から気づいておけ、と言いたい気持ちを飲み込んで話しますが、この企画は芸人と別の身体性を持っている人たちだから、成立していたんです。芸人じゃないメンバーたちが無茶ぶりをくらい、芸人的期待に追い込まれて、さあどうするのかという一種の残酷ショー。そこに弾ける笑いこそがマスカッツゆえの笑いであって、女芸人ではぜんぜん意味がない。滑稽な動きをする人が滑稽な動きをしても面白くないんです。いい加減わかってください。
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 それと、重要な点として、フォーマット自体をもうちょいひねるべきなのかなあという感じはしました。初代の企画をどんどんやってほしいんですけど、初代が刈り尽くしちゃった部分もあります。かすみ果穂がその象徴です。二代目もやっていけばそれなりの安定性で面白くはできると思うんですけど、かすみ果穂を出しちゃったからもう、あれ以上はないな、みたいな感じにもなってしまうんです。だから、フォーマットの設計を変えた方が良い。
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「無茶ぶり・一発芸」という基本の部分は残していいんですが、「笑ってはいけない感」をもっと強めに出していくほうがいいかなと、観ていて思いました。

「ガキの使い」でおなじみの「笑ってはいけない」。考えてみるに、あれは「発見」なんですね。普通のお笑いでもなんでも、日常の出来事でも、笑ってはいけないと言われると面白く感じる。「ガキの使い」はそのことを発見した。これを取り入れると、面白みが増すんです。

 たとえばこの「小奥」というのは、めちゃイケの「山奥 ~豚の乱~」にヒントを得ているのでしょうが、あれなんかはまさに、笑ってはいけないという企画ですよね(youtubeで観てみましょう)。それに、初代のマスカッツでも大変面白かった「駄目出し」。あれなどは、説教という状況を設定したことで、自然と「笑ってはいけない」が生まれ、その分だけ面白くなった(KONANとRioのゴリラをめぐるくだりは、何度観ても面白い)。

 マスカッツの企画で言うと、記者会見もそういう部分があるんですね。他のメンバーが真面目に答えているからこそ、あまりおおっぴらに笑えない。でも笑ってしまう、というところから発生する空気があった。「パイ母ちゃん」もそう。リアクションを禁じられたからこそ、笑いが漏れた。溢れた。
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 だから、小奥は今後もぜひやってほしいんですけど、そういう改善点は多少あるんです。お題にしても、もっと何か別のものがないかなあと思うんですね。セクシーな○○、おかしな○○の顔芸、動き芸しかないでしょう、今のところ。だから、道具を使わせてもいいし、あるいは何かスタッフサイドで仕掛けちゃってもいいんです。「無茶ぶり」から一歩進めて、「強制罰ゲーム」風の何かにして、そこでのリアクションを観てもいい。無茶ぶりだと本人発信にしかならないけど、別の何かを受けてのリアクションを楽しむという要素があってもいいわけです。いろいろ思いつきそうです。そればかりにするとゲームバランスが崩れるけど、個人技がまだまだのメンバーはそういう活かし方もできるはずです。
たとえば辻本ちゃんなんかは、自分発信の個人技では駄目でしょう。何かを受けさせて、リアクション活かしのほうが、観ていて面白くなるでしょう。たとえばそういうことです。

 長くなってきたので、そろそろ切り上げます。まとめます。
 小奥は今後もやってほしいけれども、同じフォーマットではもうあまりやりようがなくなってしまった。かすみ果穂が出てきたことでそれが浮き彫りになってしまった。ゆえに次回以降は、笑ってはいけない感を高めたり、無茶ぶり以外の要素を取り入れたりしつつ、別の形を模索してやっていくべきだ。その際の注意点としては、全員の笑い顔が撮れるように体を上げさせておくこと。そして、女芸人の「三人」は排除すること。そうした点を踏まえてやっていけば、初代にはなかった面白みも出てくるはず。

 と、そうしたところです。言い添えておくと、今回の内容をもって、「初代のほうが面白かった、二代目は駄目だ」とかいう人がいたら、その人はマジでわかってないです。そういうことじゃないですから。

 今のままでも、面白いって言うやつはいるよ。でも、もっと面白くできるんだ。改善できる柔軟さが、マッコイさんをはじめとするスタッフにあるのかどうか。オークラさんを入れた甲斐があるのかどうか。今後もぜひ注視していきたいと思います。葡萄の木に実りあれ!


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by karasmoker | 2016-04-21 22:00 | 恵比寿マスカッツ | Comments(2)
Commented by bbc at 2016-04-22 12:23 x
以前のしゃぶしゃぶ企画(?)みたいに余計な事しなければ最後のまだまだ面白く出来るは自分も同意します。

正直最初見る前は例によって明日花キララや副キャップ・ゲス吉澤・夏目ちゃん+スーブー・阿佐ヶ谷姉妹が目立って終了みたいな感じを予想したんですけど、桃乃木かなちゃんや由愛可奈ちゃん辺りが出てきた所に価値があったと思います。(特に今まで目立たなかった桃乃木ちゃん)

ちなみに個人的にはスーブーや阿佐ヶ谷姉妹以上に明日花キララに対して厳しい目で見たりしましたよ。
Commented by karasmoker at 2016-04-22 20:28
コメントありがとうございます。
桃乃木かなは実はバラエティポテンシャルが高いだろうなあと思いますね。今回でいうと、変顔が面白かったのはそうなんですけど、あのあとですまし顔ができるところがいいんです。照れ笑いに逃げない強さはすばらしく好もしい。

明日花キララを厳しい目で見る、というのは正しいと思います。リーダーですのでね。だからこそ、マッコイさんの指導もどんどん入っていくでしょう。その意味では、視聴者の方々はぜひとも明日花に厳しい目を向けてくれと、同じ視聴者ながらに思います。厳しい目に晒された明日花が今後どれほど伸びていくのかを、ぼくは楽しみにしています。
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