三宅洋平さんと、彼の今後について望むこと。

 参院選。三宅洋平さんを応援していましたが、負けてしまいました。
 民進党の小川敏夫さんが当選したのはよかったと思います。

 ネット上でも路上でも、誰より話題を集めていた三宅洋平さんが、なぜ負けてしまったのかについて、考えてみたいと思います。

 開票後の記者会見で彼は、ユーモア混じりに「ひげを剃れなかったことですかね」と言っていました。自分のスタイルが受け入れられなかったことが敗因だ、というのが、ひとつの自己分析なのだろうと思います。

 彼の言っていることには、頷ける部分も多いのです。
「見た目だけ小綺麗にしながらろくなことをしない議員なんか駄目だ」
「社会に出るなり、画一的なスタイルを強いられるなんてうんざりだろ?」
「自分らしくあれる社会をつくろうじゃないか」

 言い方は違うにせよ、彼の演説ではそのようなメッセージが発されていました。

 この発言には納得する人も多かろうと思いますし、彼のもたらしたエネルギーというのは多大でありました。

 ただ、です。

 自由なスタイルにはどうしても、裏付けが必要になるんですね。そして、これまでにないスタイルの人間は他の人間と比べて、その主張や人間性を厳しい目で見られてしまう。
 彼が負けたのは、そのスタイルゆえではない。
 目立つ分だけ、つっこまれる部分。そこへの配慮がやはり、足りなかったんです。

 彼は選挙期間中、SNSや電話による投票呼びかけを聴衆に訴えていました。
 彼が足りなかったのは、そのあとだったんです。
 そのあとへの想像力と言うべきでしょうか。

 彼を応援する人が、SNSや電話で広めたとする。すると、「三宅洋平」の名前を知る人が増えて、その名前を知った人の多くはネット上で、彼の人となりを調べるわけです。

 はい、そこで大きなネックがありました。
 陰謀論、エセ科学などに対する発言です。

 せっかく彼のことを知った人でも、「なんだこいつ、変なやつじゃないか」と見放してしまうのです。彼は「もし相手につっこまれたら、そこで対話してほしいんだ」と聴衆に呼びかけていたのですが、陰謀論やエセ科学をどう弁護したらいいのか、そこについて演説では触れることがなかったのです。

 嫌いな言葉ですが、「ブーメラン」が刺さってしまった。
 彼が安倍首相に対し、「演説で憲法について触れないじゃないか!」と言ったとしても、「おまえだって陰謀論やエセ科学について弁明してないだろ」と言われてしまう。

 彼はその自由なスタイル、悪く言えば「怪しげなスタイル」ゆえに負けたのではない。
 
 怪しげなスタイルを支えるだけの思想的裏付け、ないしは弁明がなかったことが、決定的な敗因だったのです。実にもったいないと思います。なにしろ、ネット上で彼を批判する人のほとんどは、そこを突いていたのですから。ひげのロン毛なんか駄目だな、という人たちよりも、はるかにずっと多い数で。

 ぼくは彼を支持していましたし、そのエネルギーは他の候補を圧倒していたと思うし、そのエネルギーを国会でぶつけられないのは残念であると今も思う。

 けれど、やはり裏付けと弁明が足りなかったのは致命的だった。

 ぼくは彼の今後に注目するし、今後も支持したい気持ちがある。
 多くの人もそうでしょう。

 だからこそ、まず彼がすべきことは、憲法について学ぶことや経済について語ることより先に、彼のネックとなっている非科学的・陰謀論的思想について、きちんと向き合うことであろうと思います。

 そうでないと。

 自民党のほうがまともだよな、と思わせ続けてしまうのです。
 あのクソみたいな改憲草案しか出せない自民党のほうがまともだ。そのように思われることは、三宅さん本人のみならず、多くの人にとっての不幸です。

 今後も政治について活動されていくのなら、三宅洋平さんには考え直してもらいたい。
 彼の周りにいる人、彼に言葉を届けられる人たちは一刻も早く、その思想的問題点について、彼に訴えてほしい。そうすれば、彼はいい意味で、大化けするかもしれないのです。

 彼を支持した者の一人としての、切なる願いであります。ヤーマン。


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by karasmoker | 2016-07-11 03:08 | 社会 | Comments(1)
Commented by t at 2016-07-14 01:46 x
三宅洋平にはもっと雇用のあり方や息苦しい社会のあり方をメインに主張して欲しかったんだよなぁ
なんか反自民、安保、原発については陰謀論が混じってきてわかりにくかったのが残念
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